人には、「 YES 」を言いやすくなる時間帯があるのだが、ご存知だろうか?
先に答えをお教えしよう。「午後イチ」と「夕方」である。
この時間帯は、相手が「 YES 」を言いやすくなる時間帯。交渉・商談・プレゼンなどはこの時間帯を狙うといい。
午後イチと夕方
「午後イチ」の理由としては、「昼食」を終えてから時間が経っていないことがポイントである。
お腹が膨れているときは消化器系に血液が集中し、脳への血流が減ることで頭の回転が鈍る。空腹時は血液中の糖分が少なくなっている状態。
脳に栄養が回らず、逆に脳の働きが鈍る
という人もいるが、それは過度の空腹の場合。適度な空腹が、もっとも脳を活性化させる。
どうでも成立させたい交渉や商談があるときは、相手の脳が鈍っている、説得されやすくなっている時間帯を狙うのは、ビジネスなら当然のセオリーだろう。
「夕方」の理由としては、1日の疲れが精神的にも肉体的にもピークになっているからである。
ある実験によって得られたデータだが、人間の購買意欲が高まるのは夕方から深夜と言われている。夜は疲労で判断力が鈍っているため、感情や欲を満たすことについついお金を使いがちになる。
お金のかかる娯楽は夜に集中
夜の遊びは、なんやかんや言ってもお金のかかるものが集中している。キャバクラ、ラウンジ、ホストクラブ、ショーパブ、ショーレストラン、バー、風俗…。パチンコ店なども風俗営業の一種だが、ほとんどの店は夕方から閉店にかけて客入りが増加する。
これらのビジネスが朝に開店し、夕方に閉店していたら、恐らく商売になるほどの規模にはなっていなかったかもしれない。多くの方が明るいうちに仕事をしているということもあり、娯楽産業は夜にするからビジネスになるわけだ。
演説の天才
この時間帯を利用して、暗示や説得のテクニックを使っていた人物が実際にいる。ナチスドイツの独裁者、アドルフ・ヒトラー だ。
彼は演説の天才と言われていて、その背景には人間心理を知りつくした エリック・ヤン・ハヌッセン という人物から演説指導を受けていたとも言われている。
多くの権力者が朝や昼前に演説をしていたが、彼は民衆が疲れきっている夕方に限定していた。有名な話である。
天候の影響
ついでなので、天候についても触れておこう。
聞いたことがあるかもしれないが、人は晴れている日のほうが説得されやすく、雨の日は説得されにくいというデータがある。
雨が降ると、外へ出る気がなくなる
という人がいるように、雨が降ると人は外部からの情報を受け入れようとしなくなる可能性が高くなる。
逆に、天気のいい日は外へ出て、どこかへ行きたくなる人は多いのではないだろうか。せっかくの天気がいい日に予定がなく、一日家にいると損した気分になる人もいるだろう。
また、天気がいい日でも「暑い」と感じる日は、雨の日と大差がない。心地よいと感じる日の「午後イチ」または「夕方」に仕掛けると、相手が説得される確率を最大限に高められる。
ぜひ、試してみてほしい。
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